不動産にかかる相続税を抑えたい!対策としてできることは?

多くの相続では、相続財産の中に不動産が含まれます。 不動産は価値の高い財産であると同時に、相続税問題の原因になりやすい財産です。 では、不動産の相続税を賢く抑えるための方法を確認してみましょう。

財産のうち、不動産が占める割合は大きい

相続税対策は、まず不動産から考えることができます。 相続では、被相続人が住んでいた自宅などの不動産が相続財産に含まれ、それが相続財産のうちに大きな割合を占めることも少なくありません。 実際、相続税がかかる相続において申告された財産の約半分は、土地や建物などの不動産が占めています。 不動産が所在する場所によっては、不動産ひとつの評価額が相続税の基礎控除額を易々とオーバーしてしまうことも考えられます。何も対策をしていないと、相続人は高額な相続税を支払わなければならなくなります。 財産の中にひとつでも不動産があるなら、相続人が負担することになる相続税を抑えるためにできる対策はないか、真剣に検討しましょう。

不動産の相続税対策の方法とは

不動産にかかる相続税を抑えるには、実際にはどうしたらよいのでしょうか。 3つの代表的な対策方法をご紹介します。

1. 不動産の評価額を下げる

不動産の相続税の金額を決めるのは、評価額です。 不動産の評価額を下げる工夫をしておくなら、相続税額を下げ、場合によってはゼロにできる可能性があります。 そのままだと評価額が一切減額されない「空き地」は、早めに相続税対策を講じたい不動産のひとつです。 相続税対策のために空き地に賃貸物件を建てることは、評価額を下げる方法としてメジャーなものです。賃貸物件が建つ土地は「貸家建付地」と呼ばれ、空き地の状態から評価額が減額されるためです。 加えて、賃貸物件を建てるための費用を支出するため、財産全体の額を下げることもできます。賃貸物件の建設は難しいという場合、一定要件を満たす駐車場を作ることでも評価額を下げることができます。 すでに建物が建っているが誰も住んでいないという場合にも、賃貸として貸し出すことができれば「貸家建付地」として評価額を下げることができます。

2. 「小規模宅地等の特例」を利用できるようにする

宅地の相続で適用されると有利なのが、小規模宅地等の特例です。 相続人や宅地の面積などについて一定の要件を満たす場合、宅地の評価額を最大80%減額するというものです。 この特例を適用したい場合は、相続が開始してから相続人自身が申請する必要があります。 生前から特例を適用できるよう宅地の状態を整えておくなら、相続人のためになるでしょう。 まずは遺言などで、宅地を相続させたい人を指名しておくことができます。 小規模宅地等の特例を最もスムーズに適用できるのは、被相続人の配偶者です。配偶者の老後の住まいを確保するためにも、宅地を配偶者に相続させるよう指示しておくことは賢明でしょう。 面積についての要件を満たすことも意識しましょう。 小規模宅地等の特例を宅地に適用するには、宅地面積は330㎡まででなければなりません。 330㎡とは、坪単位に直すと約100坪です。 都道府県にもよりますが、ごく一般的な住宅の宅地面積はおよそ25坪~40坪くらいが平均値です。よほど大きな家でない限り、面積についての要件はクリアできるでしょう。 しかし、地方に大きな家を構えている場合は100坪を超えてしまう可能性もあります。 その場合、使用しない部分は売却して坪数を抑えるか、宅地全体を売却して100坪以下の宅地に買い替えることも検討できるでしょう。

3. 不動産を生前に処分する

使い道のない不動産があるなら、相続までそのままにしておくのではなく、早めに処分しておいた方が良いケースもあります。 例えば、相続人の居住地からは遠く不便なところにあったり、用途が厳しく制限されているような不動産であれば、相続人にとってそれほどメリットのある財産とはならないでしょう。 相続財産のほとんどは一件の不動産、というケースも要注意です。 相続人が複数いるなら、ほぼ間違いなく争いが起きるためです。 不動産は分割が難しい種類の財産です。そのため、財産のほとんどを不動産が占めている場合は、相続人間の争いが深刻化する傾向にあります。 生前に売却するなどして処分し、不動産を現金の姿に換えておけば、争いを起こすことなく財産を分割することが可能になります。

不動産の相続税対策は、まず専門家に相談を

今持っている不動産を活用した相続税対策も、不動産を処分することによる相続税対策も、まずは税理士や相続の専門家に相談してみましょう。 税理士は、財産全体の状況や相続人の内訳などから、依頼者に最適な相続税対策が何かを導き出すことができます。自分では必要と思っていた対策も税理士から見れば不要であったり、危険な場合さえあるでしょう。 不動産の特例制度を利用したい場合にも、税理士の力を借りるべきです。 特例制度の適用要件は非常に複雑ですし、定期的に内容の修正や制度の改正・廃止が行われています。 税理士でなければ、数ある特例制度の中から依頼者の状況にぴたりと当てはまるものをアドバイスすることはできません。 相続人の税負担は、被相続人が生前にどれほど準備をしてくれているかによって大きく左右されます。賃貸物件の建設など、大きな費用を要する対策は慎重に検討しましょう。 当窓口では、税理士のほか、不動産鑑定士や弁護士等、相続に関わる各士業が連携し、お客様をトータルサポートいたします。 不動産が絡む相続は非常に複雑なため、まずは一度お気軽にご相談ください。