相続税は現金一括払いが基本。相続税の納付方法に関する基礎知識

一般的な税金と同様に相続税も、期限を超過することなく納付しなければ法律上のペナルティを受ける可能性があります。ですから、あらかじめ納付方法を理解しておくことは重要です。

では、相続税の納付に関する基礎知識を確認していきましょう。

相続開始後10か月が納期限

相続税の納付は、相続開始後10か月が期限です。
相続開始は、被相続人の死亡日を起点として考えます。相続税の申告と納付の期限は、同じ日となります。

10か月も時間があるならかなり余裕なのでは、と考えてしまうかもしれませんが、案外そうとも言えません。

相続税を申告・納付するために、この10か月の間に遺言書探し、相続人や財産の洗い出し作業、遺産の分け方について相続人全員の意見をまとめる作業も終えていなくてはなりません。

すべては普段の仕事や生活の片手間に行うことになるため、思っていた以上に10か月は早く過ぎ去ります。

後に詳しく取り上げますが、申告・納付が納期限を過ぎてしまうと色々と面倒なことになります。間に合わせるためには、とにかく早め早めの行動を意識する必要があるでしょう。

相続税の納付は、税務署もしくは金融機関で

相続税の一般的な納付方法は、税務署や銀行などの金融機関窓口に用意されている納付書に必要事項を記入し、現金を添えるというものです。
税務署で納付する場合は、申告書を提出した税務署でのみ納付可能となります。

なかなか税務署に足を運べないという場合は、銀行や信用金庫、郵便局などの金融機関で納付できます。金融機関の指定はないので、最寄りの窓口を自由に選択可能です。

さらに便利な納付方法としては、クレジットカード決済もあります。
1度の手続きにつき1,000万円未満、かつクレジットカードの利用可能枠の範囲内であれば、24時間納付できます。

一般の買い物と同様、一括払いだけでなくリボ払いなども選択できるため、手元に余裕がないという時にも役に立つでしょう。

ただし、納付税額に応じた決済手数料が発生します。最初の1万円までは82円(税込)、以後1万円を超えるごとに82円(税込)が加算されます。例えば10万円をクレジットカードで納付する場合、決済手数料として820円が加算されます。

また、紙の領収証書は発行されません。必要な場合は、やはり税務署もしくは金融機関で納付するしかありません。
クレジットカードで納付した場合は、納税証明書に納付分が反映されるまでにおよそ3週間程度かかります。

クレジットカード納付を除き、相続税納付は原則として現金での一括払いとなります。

相続税の納付書作成は相続人ごと、個別に行う

相続税の申告は相続人全員の分を共同で行うことが多いですが、相続税の納付は各相続人が個々に手続きすることになります。

担当の税理士を付けていれば納付書作成も代行してくれる場合がありますが、税理士を付けていない場合はそれぞれが自分で作成することになります。

前述のように相続税の納付書は、税務署または金融機関で納付する際に作成します。
ここで、相続税の納付書の書き方について簡単に解説します。

1. 年度

まずは納付書左上にある「年度」という部分です。
ここには納付年ではなく、被相続人が死亡した年を記入します。

例えば、平成29年に死亡した被相続人の相続に関し、平成30年になってから相続税を納付する場合は、「29」と記入します。

2.税目番号

年度の隣には、税目番号を記入します。
相続税の税目番号「050」を記入して下さい。

3. 税務署名・税務署番号

相続税の申告書を提出した税務署の名前を記入します。税務署番号は、税務署ごとに割り振られた番号です。税務署のホームページで調べることができます。

4. 税目

税目欄には、「相続」と記入します。
 

5. 住所・氏名

税目の下には、住所と氏名を記入する欄があります。
被相続人の下に相続人、と2段になるよう、住所氏名を記入します。

6. 金額

申告書に記入した相続税額を記載します。最下部の合計欄には、\マークを付けて記入しましょう。

納期限を過ぎた場合はペナルティが発生する

相続税の納期限までに申告や納付ができないと、次のようなペナルティが発生します。

1. 延滞税

納期限を1日でも過ぎてしまうと、延滞税がかかってしまいます。
原則として、納期限翌日から2か月以内は7.3%、2か月を超えた場合は14.6%が加算されます。

2. 過少申告加算税

本来納めるべき税額よりも少ない税額を申告してしまうと、過少申告加算税がかかります。
原則として、追加されることになる税額の10%が加算されます。

過少申告加算税は、早い段階で間違いに気づき、自分からそれを申告した場合にはかかりません。税務署から指摘されてしまった場合にのみかかります。

3. 無申告加算税

納期限内に申告自体が済んでいないなら、無申告加算税がかかってしまいます。

納期限を過ぎても申告のない場合は、税務署が独自に調査を行います。その調査によって税額が決定され、決定された税額の15%に相当する額(50万円を超える部分については20%)が加算されます。
なお、納期限から1か月以内に自主的に申告書を提出した場合には、無申告加算税がかからないケースもあります。

スムーズな相続税納付は専門家に相談を

相続税納付をスムーズに行うには、相続税額を正確に計算し、申告書と納付書をミスなく作成し、期限内に申告・納付を完了する必要があります。

財産が多いほど計算や書類作成は難しくなり、時間もかかります。一通りの作業を専門家に任せてしまえば、過剰・過少納付、ペナルティなどの心配も無くなるでしょう。
当窓口はで相続に関わることでしたらどんなことでもトータルサポートが可能です。
何か見落としてしまうことが無いよう、まずは一度ご相談ください。