遺産相続トラブルを避けるために―有効な対策を紹介

遺産相続でトラブルが発生すると、収集がつかなくなり、その後の兄弟関係や親族関係が崩壊してしまう可能性があります。そのような事態を防ぐためにも、まずは有効な対策を立てなければなりません。

この記事では、遺産相続におけるトラブルを回避するための具体的な方法について説明していきます。

資産目録を作る/被相続人が存命中に行う

被相続人の資産の内容がどのようなものであるかを把握するには、本人が存命中に行うのがいいことは言うまでもありません。

本人ですら整理が難しい資産内容の整理を、被相続人の死後に行うのは困難を極め、トラブルを誘発するからです。

「土地」「銀行預金」「自動車」「貴金属類」「住宅ローン」「生命保険」などのさまざまな資産を過不足なく、すべてリストアップしておくことがトラブルを回避する有効な手段となります。

財産目録には決まった書式はありませんが、必ず押さえなければならないポイントはあります。以下にまとめましたので参考にしてください。

1.相続財産の種類は正確に記載する

これらのように遺産の種類をざっくり分けておくと、全体がイメージしやすくなります

  • 不動産:土地・建物
  • 動産:自動車や家電など
  • 債権:貸したお金の請求など、誰かに対して行為を求めることができる権利
  • 預貯金:銀行に預けてあるお金
  • 債務:債権の反対で、借金のこと

2.相続財産の所在を明確にする

  • 不動産の場合:地番まで記載する
  • 建物:「家屋番号」も調べて記載する
  • 預貯金:銀行、支店名、口座番号、預金種目を記載する
  • ゴルフ会員権、株式など:ゴルフ場の名前、運営会社、会員番号、株の銘柄など

3.数量や割合も正確に記載

不動産であれば「地積」、銀行の預貯金であれば被相続人の死亡日までの残高を正確に記載します。

相続税がかかるかどうか確認する/かからない場合もある

「相続税」の発生も相続時のトラブルの原因となるものですが、中には税金が発生しないケースもあるので、まずは自分で計算してみましょう。

例えば、基礎控除額の計算式は「3,000万円+600万円×法定相続人の数」ですが、遺産額が基礎控除以下であれば、税金はかかりません

具体的なケースで言えば、「4,000万円の財産を残して父(被相続人)が亡くなった。相続人は被相続人の妻と子ども3人」の場合、基礎控除は「3,000万円+600万円×4=5,400万円」となり、遺産額が基礎控除以下となるので、相続税は発生しません。

遺産の分け方を事前に知っておく/法定相続分を基準にする

「どのように遺産を分けるか」でトラブルになるケースも多々見られます。
それを回避するためには、まずは「法定相続分」を基準に話を進めることをおすすめします。

以下に基本的なケースをご紹介しますので、参考にしてください。

相続人が配偶者のみの場合

被相続人に兄弟がおらず、結婚していても子がなく、なおかつ被相続人の両親もなくなっている場合、配偶者の遺産の相続割合は100%となります。

相続人が配偶者と子供の場合

被相続人に配偶者と子どもがいる場合、配偶者が1/2、子が1/2の割合になります。子が二人いる場合は、1/2を人数分で分割します。
例えば2人兄弟の場合、一人あたりの相続割合は全体の1/4となります。

相続人が配偶者と親の場合

被相続人が結婚していても子がいなかった場合、どちらかの親が健在であれば、親が1/3、配偶者が2/3という割合になります。
被相続人の両親が健在である場合は、父母それぞれ全体の1/6の割合になります。

相続人が配偶者と兄弟・姉妹の場合

被相続人が結婚していても子がなく、両親も亡くなっている場合には、配偶者が3/4、兄弟・姉妹が1/4となります。
兄弟・姉妹が2人以上の場合は、1/4を人数で分けます。

法定相続人の数を確定させる

相続人の数が増えると、自然と個々人の主張の数も増え、「話がまとまらない」「話し合いに参加しない者がいて話が進まない」などのトラブルが発生します。それを防ぐために、まず初めに相続人を確定させる必要があります。

具体的には、「被相続人の出生から死亡までの除籍謄本」や「改製原戸籍」などを請求し、それをもとに相続人を確定させるという方法が有効です。

また、後から相続人がぞろぞろ出てくることを防ぐために「遺産分割協議に参加できるのは、ここで出てきた人間で全員だ」と決めることも重要です。

生前から相続人同士のコミュニケーションを密にする

トラブルで最も多いのが、相続人同士のコミュニケーションが足りないばかりに起きるボタンの掛け違いです。

コミュニケーションが不足しているから、いざ相続、というときに「親の介護をした自分と、遠くに住んでいて介護に参加しなかった兄弟の遺産分割割合が一緒なのはおかしい」「財産が思っていたより少ない。同居する姉妹が使い込んだのではないか」などという不満や疑惑が湧いてきます。

このような事態を防ぐためには、できるだけ相続人同士の連携を密に取って、ともに遺産分割について考えていくことが何より大切です。

トラブルが発展しそうになったら

もし万が一相続トラブルに発展しそうになった場合はすぐに専門家へ相談することが大切です。
相続トラブルは一度発生してしまうとこじれてしまい、早急な対応をしないと泥沼になってしまうケースが多々あります。

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